補助人工心臓体験記

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「現時点では労務不能である。」と書かれた診断書を受けとる

「現時点では労務不能である。」と書かれた診断書を受けとる

この記事は2015年5月22日(VAD装着99日目)の日記からの転載です。

2015年5月22日(金) 晴れ

今日は久しぶりに体調がいい。
ただ、短時間で検査やリハビリなどのスケジュールを組まされたので少々大変だった。
しかし、それでも身体が軽く感じるのだから調子は良いのだろう。

リハビリに○○○がついてきて、リハの○○先生に「VADを入れて姿勢が変わった」と言った。
俺だって背筋を伸ばしたい。
でも、今はそれが出来ない。
やれないのではない、怖くて出来ないのだ。
傷が開くかもしれないという恐怖と、しぶい痛みによって自然と猫背になってしまう。
猫背を解こうと思ってもなかなか自分に勝てない。

夕方、病院事務から傷病手当申請用の診断書が届けられた。
書類へ目を通し、「自分は大変なことになってしまったんだ。」と改めて感じた。

「現時点では労務不能である。」

自然と涙が出てきた。
一家の長として情けない。

絶対に復職してやる。
そして移植まで持ちこたえ、その先の未来を生きてやる。
自分のために、家族のために。

この記事の著者

Satoru Ishii
この補助人工心臓体験記の運営者です。
僕は拡張型心筋症で2015年2月にエバハートを埋め込み、心臓移植待機者になりました。
僕もいつかはVADを卒業する日が訪れます。(訪れました)
僕が成し遂げたいことは後継者を作ることではなく「当事者が声を上げていいんだよ」という雰囲気作りです。
これから先も地道に発信していきます。

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