僕は2年ほど前からドライブライン刺入部に現れた肉芽に悩まされてきました。
それが最近になって見事にキレイになって痛みもほぼ無くなりました。
この回復過程を僕なりに振り返ってみたところ3つの理由に辿り着きました。
この記事では『3つの理由』と僕の現在の様子をお伝えいたします。
1年前の刺入部の状態
この時は肉芽とともに出血や膿も出ていました。
ドライブライン刺入部は肉芽に覆われていますが、中はルーズで全方向から綿棒が入るような状態でした。
消毒時にはそれなりに痛みもありましたし、綿棒で弄ると出血していました。
しかし、どうせ心臓移植を受ける際に刺入部を切り抜くのだからと半ば回復を諦めていて、このままの状態を維持しようと思っていました。
ところが2020年12月、私は高熱を出してしまい文字通り寝込んでしまいました。
しかし、今思えばそれが結果的には刺入部の回復への転機だったのだと感じます。
※あくまでも患者一個人の感想です。
1.プロによる徹底した創部管理
今までは入院中でも基本は自己消毒を行い、定期的に医師や看護師が確認のために消毒を行う程度でした。
しかし、高熱で寝込んだおかげで自己消毒ができない状況になり、看護師による消毒処置に切り替わりました。
熱が引いた後も胸のポンプ痛が引かなかったこともあり、その後の2ヵ月間は看護師が消毒処置をしていました。
つまり、VAD看護師というプロによる消毒が2カ月間続いたといことです。
しかし、順調に回復したわけではなく『こっちを直したらあっちが悪くなる』といったことを繰り返していましたが、最終的にベストな方法を見つけることができたようです。
やはり餅は餅屋。
医療従事者というプロが刺入部を完全管理したことが悪化した刺入部を回復へ向かわせたのだと思います。
2.活動量が減った
僕は高熱を出す前から胸のポンプ痛が酷かったので、あまり歩いていなかったんですよね。
ロビーに行くにも腰を曲げてお年寄りよりも遅い足取りで歩いていました。
椅子に腰を掛けることも苦痛で、一日の大半をベッドの上で過ごしていたんです。
高熱が出てからは本当に動けなくなり、シャワー浴NG、看護師に清拭や洗髪をしてもらっていました。
高熱やポンプ痛をきっかけに半ば強制的に安静状態が生まれたことで、結果的にドライブライン刺入部の負担が少ない状態になったのだと思います。
そこにプロによる刺入部管理が重なったことで十分な治療効果を得ることができたのだと感じます。
つまり、VAD患者は刺入部が悪ければあまり動き回るなということですね。
3.体重が減った
2年前から体重が増えていたわけではありません、むしろ数キロ減っていました。
しかし、高熱や痛みで食欲が一気に落ちたことにより体重も更に減っていきました。
結果的にお腹の贅肉が少し落ちたことで、ドライブライン刺入部のめり込みが少なくなった気がします。
もしかしたらプロが管理しやすい身体になったのかも知れません。
健康な人も、そうではない人も太り「過ぎ」はよくありませんね。
僕の刺入部はキレイになりました
僕の肉芽はそれまでが嘘だったかのように小さくなり、潰瘍だった箇所も今では皮膚が再生しました。
今では消毒時に少し痛みを感じる程度で、大分楽になりました。
消毒処置は偶数日は僕、奇数日は看護師が担当しています。
4月になった今もドライブライン刺入部の状態を維持することができており、VAD生活7年目にて『悪化した刺入部は決して良くならない訳ではない』ことを身をもって知りました。
僕の長いVAD生活、何かのお役に立てたのであれば幸いです。
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