![せん妄でスパイになったお話とせん妄後のICU](https://lvad.blog/wp-content/uploads/2020/10/hospital_jinkou_kokyuki_oldman.png)
前回記事の続きです。
なぜかスパイに
この頃、なぜか私はスパイになってベッドに拘束されています。
そして、先生と看護師さん全員が敵に見えるようになります。
先生と看護師さん助けていただいてるのにごめんなさい。
相変わらず続く痰の吸引は私から何かを聞き出す拷問になりました。
毎日続く拷問にも私は口を割りません。
ついに病院側はベテランの看護師さんを私に差し向けます。
この看護師さんが私にとどめを刺すのだと確信します。
そして、いつもの痰の吸引と言う拷問がはじまります。
この拷問にも何とか耐えた私ですが、このままでは口を割ってしまうと思い自分でVADを壊す決断をします。
バッテリーさえ壊せばすべて終わる。
必死の努力で右足の拘束を外した私はバッテリーを蹴りまくり壊すことに成功します。
これで自分の命も終わりかと思い目を閉じるとそのまま眠りにつきました。
ついに覚醒
![](https://lvad.blog/wp-content/uploads/2020/11/time1_asa.png)
しかし朝がまた来ます。
なぜかその日は先生の言う事がよく聞こえます。
「もっとゆっくり息をしてみて。うまいうまい。」
「もうすぐ管抜けるから。」と聞こえます。
しばらくして違う先生が来て
「口の管は来週抜けるから。」
「良くなってるから大丈夫。。」と言っています。
「あれ?自分は死なないのかなぁ。」と思いながら回りを見渡すと今までと景色が違っています。
先生や看護師さんがたくさん見えます。
先生や看護師さんが敵に見えません。
ついに覚醒です。
覚醒後のICU生活
覚醒したとはいえ私は手足を拘束されたままです。
痰の吸引も続いています。
その頃、少しの間だけ右手の拘束を外して文字盤やペンを使って意思表示をさせてくれるようになりました。
しかしいくら文字盤を指しても字を書いても結局誰にも私の意志は伝わりませんでした。
右手に力が入らず正確に文字を指すことができなかったり、書いてもほとんど字にならなかったようです。
何も伝わらないというのは本当につらかったです。
数日後「私の事を信じるから。」と言って看護師さんが拘束を外してくれました。
さらに数日後、先生が人口呼吸器の管を口から抜いてくれました。
「I’m free」
ICU脱出
しかし自由と言っても全く動けませんし、やる事もありません。
そこで気になりだしたのが「オムツ」です。
早く「オムツ」も取れて楽になりたいと思いながらも考えてみればこの所やけに快便です。
とにかく好きな時に💩が出せるのでとても楽で心地よささえ感じます。
「オムツ」に関しては何なら外さなくてもいいやなんて思っていました。
しかし、残念ながらその「オムツ」も外す時が来ます。
「オムツ」が取れると「差し込み便器」をおしりの下に入れて💩をしますが、私は本当にこれが苦手で💩がほとんど出ません。
そして「差し込み便器」に苦しむ中、ついに私はICUを脱出、一般病棟に連れていかれました。
これがICUでの3週間の出来事です。
はじめまして。私は主人が去年補助人工心臓を入れたのですが、術後せん妄になり大変でした!事前に説明を受けていましたが、ほんとにこんな事が起こるんだ!と驚きました。普段穏やかなのに凶暴な感じになり、このまま戻らなかったらどうしようと不安でした。皆さんのブログを見つけ、色々な体験を教えていただけることは励みになりますのでこれからも頑張ってください!
はじめまして。コメントありがとうございます。
介助者の方も大変だと思いますが頑張って下さい。
また読んで下さい。
楽しみにしています♪