補助人工心臓体験記

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「いのちのバトン」が届きました

「いのちのバトン」が届きました

2020年から続くコロナ禍では「もしかしたら僕はノーチャンスなのかな…」 「このままだと僕に来年はこないだろうな」 と、諦めのような気持ちと隣り合わせな入院生活を過ごしていました。

補助人工心臓の植え込み手術から足掛け7年、そんな僕にもついに「いのちのバトン」が届きました。

西空が少し明るくなり始めた朝5時前、僕は歩いて手術室へ向かいました。

2年近く会うことができていない我が子ら、きっと僕が想像している以上に成長しているのだろうな。

この両腕で我が子らの肩を抱き、沢山の話を聞いてあげることを夢見て頑張りました。

僕はこれから先の不確実な人生を楽しみにしています。

心臓移植をもって補助人工心臓ブログを書き終えることが出来た僕は幸せ者です。

僕は今、元気に生活しています。

ありがとうございました

ドナーとなられたご本人、臓器提供を承諾されたご家族には言葉では言いつくせない感謝の気持ちでいっぱいです。

医療逼迫が叫ばれる状況の中で、それぞれの病院で一生懸命に動いていてくださった医師や看護師・臨床工学士・院内コーディネーターなどの医療従事者。臓器移植ネットワークの方々、臓器を安全に届けるために輸送に携わった方々など。多くの方の頑張りと連携によって成り立ったと感じております。また、僕が心臓移植に辿り着くまでに全国のVAD患者さんや先輩移植者方にも気持ちの面で支えられてきました。

僕の家族には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
おそらく僕が気付かない沢山の苦労と支えがあったのだと感じています。

どれか一つでも欠けていたら僕のパズルは完成しなかったのかも知れません。
僕自身も頑張りましたが環境や運にも恵まれたと感じています。

僕はこれからの人生を楽しみにしています。僕に関わったすべての方へ感謝しております。
お一人おひとりに感謝の言葉を届けたいのですが、それは長い時間をかけて成し遂げたい思います。

本当にありがとうございました。

補助人工心臓体験記の今後について

僕が補助人工心臓を植え込んだ2015年に始めたサイトですが、時代の変化とともに当サイトに期待される役割も変わってきていると感じております。一つの例として、今では多くの方がインターネットを通じてブログやSNSを使って自身のVAD体験を発信されています。

当サイトではVAD患者に限らず多様な方とのハブになれるよう、リアルにこだわった情報発信をしてきました。その傍らで誰でもVAD交流会井戸バド会議といった企画・開催も積み重ねてきました。
今後も皆さまに実りある体験を提供できるよう、引き続き補助人工心臓体験記を運営してまいります。

サイト刷新・終了するサービス

来年夏頃を目処に補助人工心臓体験記の刷新を検討しています。
以下のサービスにつきましては需要の変化もあり2021年12月末をもちまして廃止とさせていただきます。

  • 補助人工心臓体験記.fan
  • FBグループ 井戸バド会議@覗き部屋

心臓移植体験記「僕の人生ログ」

僕自身は新たなフィールドにて発信を続けます。

そこでは僕が新たな日常を獲得していく過程なども掲載していく予定です。

興味のある方は是非覗いてみてください。

僕の人生ログ
https://2living.jp

この記事の著者

Satoru Ishii
この補助人工心臓体験記の運営者です。
僕は拡張型心筋症で2015年2月にエバハートを埋め込み、心臓移植待機者になりました。
僕もいつかはVADを卒業する日が訪れます。(訪れました)
僕が成し遂げたいことは後継者を作ることではなく「当事者が声を上げていいんだよ」という雰囲気作りです。
これから先も地道に発信していきます。

COMMENTS & TRACKBAKS

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 本当に良かったですね。
    イシイさんのブログを2019年から読んでいました。
    嬉しくて、、初めてコメント送ります。
    今後ともお身体に気をつけてください。
    新たな体験談、待っています。

  2. 「僕の人生ログ」楽しみにしております☺️何度も、何かある毎に石井さんの経験したブログを見させていただいて前を向いてこれました。有り難うございました。健康で前を歩んで下さいね😃

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