補助人工心臓体験記

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手術後、脳出血を起こし後遺症があります

手術後、脳出血を起こし後遺症があります

補助人工心臓の埋め込み手術を受けてICUから一般病棟へ移動してきた頃に経験した脳出血の思い出話です。

この記事は2015年7月5日(VAD装着143日目)のリライト記事です

朝起きて気が付いた脳出血による症状

起床してNHK連続ドラマ小説「マッサン」を見るのが日課になっていましたが、その日は「テレビが見えづらいなぁ」と思いながらマッサンをみていました。朝食の配膳に回ってきた看護師さんへその話をふってみたところ、みるみると表情が強張り色々な質問をされました。

すぐにブルーのストレッチャーが用意され、私はストレッチャーに乗せられてCT撮影に回された。CT室へ向かう途中から色々な症状が出てきました、頭が割れるような酷い痛み、回転性の目まい、強烈な吐き気、二度と経験したくないようなものばかりでした。

ICUでそれらの症状に苦しんでいる際には「もうだめだ」と思いました、結局補助人心臓を付けても私は助からないんだと…

数日間、心身ともに苦しんだものの幸いにして脳内で発生した出血は大きく広がらずに済みました、とはいえ全くのノーダメージではありませんでした。

脳出血の後遺症を抱えて生きる

脳出血を経験した私には不定期な回転性の目まいという症状が現れるようになりました。かなり速い回転スピードの目まい、縦方向だったり横方向だったりとキツイ回り方をする。目まいが発生した時には何もできません。

また、視野の焦点付近がグレーアウトしてしまうという症状が残りました、視野欠損と呼ぶらしいですね。しばらくして視野検査を受けたところ、中央のごく狭い範囲が見えていないだけで日常生活が出来ないほとではありません。

しかし、見つめた部分が見えにくいので細かい字を読む行為は難しくなりました。目で追った字が消えていくのです、読み流しという行為が難しくなり本を読みたくなくなりました。退院までにデイルームに置いてある文庫本を手に取ってみましたが、数ページで読むのをやめてしまいました。

今でも本やパソコンに入力した文字を読むペースは遅いです。仕事では見積書、や技術仕様書などの細かな文字の資料を毎日大量に目を通さなければなりません、今の状況は少し受け入れがたいものを感じています。

今はパソコンに表示されるフォントサイズを大きくしたり、音声読み上げ機能を使うことで視野欠損というハンデを補うことができるか試しています。慣れてくれば今までと同じようにスムーズに文字を追えるようになるかも知れませんね。

消えない警戒感と付き合う

脳出血がもたらしたもう一つの影響が強烈な回転性目まい、毎日発生するわけではなく忘れたころに発生する程度の頻度です。幸いにも今のところは短時間で解消されているので耐えることができていますが、いつ起こるか分からない脳トラブルには多少の恐怖を持ち続けています。

誰でも多少の頭痛や体の不具合を感じる時があると思いますが、その少しの変調でも「また脳トラブルか!?」と警戒モードになったりします。すぐに手足の痺れや呂律が回るか確認するようになりましたが、いつもアンテナの感度を高めているような気もしています。

もしもの時の備えをする

そのような状況を嘆いているだけでは事態は好転しないと考える私ですが、もしもの時を考えて色々と備えを講じています。

目まいが発生している状況では目は何の役にも立たず、吐き気を催しても嘔吐する場所すら探し当てれません。就寝時には手の届く場所に病院で使うような容器(ガーグルベース?)を用意していたりしますが、幸いにも今のところお世話になっておりません。

また、いつどこで目まいなどの不調が発生しても家族に伝えられるように手の届く範囲に防犯ブザーを設置しています。

愛用している防犯ブザー

今は写真の防犯ブザーをVADコントローラーのバッグに着けています。あれこれ対策を施しておくことで少しは安心を得られているように思います。

この記事の著者

Satoru Ishii
この補助人工心臓体験記の運営者です。

僕は拡張型心筋症で2015年2月にエバハートを埋め込み、心臓移植待機者になりました。
僕もいつかはVADを卒業する日が訪れます。
僕が成し遂げたいことは後継者を作ることではなく「当事者が声を上げていいんだよ」という雰囲気作りです。
これから先も地道に発信していきます。

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