今日は仕事を休むほど体調が優れません。
しかし、それでも書かざるを得ないことなので、残る体力を振り絞って書いてみました。
このような記事を書くことはとても残念なことですが、先日、厚労省で記者会見をされた「○○くんを救う会」について私なりの所感をつづります。
この記事は2016/11/9(VAD装着636日目)のリライト記事です
救う会のあるべき姿より外れている
私も子を持つ親として、ご両親の気持ちは痛いほど分ります。
しかし、皆様からの善意の気持ちである「お金」を募るのであれば、それ相当の覚悟と責任が伴うと思います。救う会のサイトを読むほどに「これは本当に実在する救う会なのだろうか?」と様々な疑問が沸きあがってきます。
場所が不明な事務局
救う会の所在が何処にも記されておりません。
また、渡航先国や現在入院している病院も明らかにされていません。
これでは実在している救う会なのかどうか分りません。
極端な言い方をすれば「救う会」を名乗る詐欺と捕らえる方もいらっしゃることでしょう。
代表や運営体制について
この救う会の代表者が親族とのことです。
子どもを救う会は数沢山ありますが、今は親族が代表になることはまずありません。
また、代表だけでなく以下のような役割も発生するはずですが、サイトでは明記されていません。
- 事務局長
- 事務局次長
- 募金箱管理
- 会計
- 運営委員
- 広報
- ボランティア管理
今の情報だけでは代表者が全てを牛耳っているように思わざるを得ません。もし、そうだとすれば代表者のさじ加減一つで募金されたお金を使えてしまうとも言えます。
会計プロセスや余剰金の扱いが不明
渡航移植を決断してお金を募る家族には、多少なりとも批判の声が向けられるのが現状です。その時にフォーカスされる部分である会計プロセスや余剰金の扱いについて全く記載がされていません。
簡単に思いつくだけでも以下のようなものがあります。
- 会計は誰がどのように処理し、どこで会計報告がされるのか?
- 余ったお金の管理や使途は?
つまり、救う会のサイトではお金を募っているものの、規約自体が全く存在していないのです。
このような基本的なことが出来ていない状況で、記者会見および募金活動を開始することに私は反対します。
記者会見から見える疑問
記者会見の内容も拝見しました。
そこでも多くの疑問を感じざるを得ない内容がありました。
小児用補助人工心臓では退院できない
現在は補助人工心臓を装着し、週に一回通院されているとの話がありましたが、話の辻褄が合わないと感じます。
小児用補助人工心臓は昨年夏頃に保健認可されたEXCORがあります。
しかし、大人用の体外式補助人工心臓と同様に退院することはできません。本当に退院して通院されているのであれば、あの大きな機械を素人がどうやって移動して通院するのでしょうか?電源はどう確保するの?
容態管理も含めて「通院」という内容については疑問しか浮かびません。
植込み型補助人工心臓なら退院できる?
私が装着しているような植込み型補助人工心臓なら退院して通院で容態管理することも可能でしょう。しかし、ここでも大きな疑問が残ります。
小児では植込み型補助人工心臓を入れられるほどの体表面積がありません。
また、無理だという小さな身体へどこの病院が植込み手術をするでしょうか?
どこかに嘘がある
両者のいずれにしても、記者会見の内容と齟齬がみられます。
なぜそのようなことを口にしたのかは私には分りません。もしかしたら記者会見で緊張して口にしてしまったのでしょうか?それとも募金を達成するための印象付けとして口にしたのでしょうか?
この当たりは代表者本人でないと分らないことであるため、私が断言することはできません。
上記以外にも言いたいことが沢山ありますが、現段階ではここまでに留めておきます。
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