昨年より、子どもにも利用できるベルリンハート社の補助人工心臓「EXCOR」が保険償還されました。
最近の心臓移植に関係するニュースからも、その小児用VADを使っている子ども達の様子を知る機会も増えてきました。
それでも、小児用VADは心臓移植までのつなぎでしかありません。日本における移植医療の現状は極端に厳しい状況があります。
この記事は2016/3/9(VAD装着391日目)のリライト記事です
日本国内の心臓移植件数はどれくらい?
日本国内で年間どれくらいの心臓移植があると思いますか?日本臓器移植ネットワークが公表している資料を調べてみました。
年度 | 心臓移植件数 |
---|---|
平成17年 | 6 |
平成18年 | 9 |
平成19年 | 9 |
平成20年 | 14 |
平成21年 | 5 |
平成22年 | 27 |
平成23年 | 29 |
平成24年 | 30 |
平成25年 | 45 |
平成26年 | 30 |
過去10年間で209件です。
移植件数が徐々に増えつつあるとはいえ、狭き門である医療には違いありません。
209件という数字の大きさ
あなたにとって209件という数字はどれくらいの大きさでしょうか?
例えば昨年(2015年)に日本で発売された各種宝くじの高額当選(1億円以上)は何口だった思いますか?
正解は448口です。
宝くじの当選口数と移植件数を比較することに意味はありませんが、身近な数字と比較することでその数字の「大きさ」を想像することはできると思います。
ちなみに、2015年の宝くじ高額当選者口数とその年の心臓移植件数を比較すると、わずか7.8%というのが現状です。
そう考えてみるととても少ないですよね。
また、心臓移植件数の多くを成人が占めています、15歳未満の移植事情はさらに厳しい状況です。
※今回は15歳未満だけの正確な数字を確認できませんでした。
移植待機者として、待機者の家族だった者として
心臓移植待機者本人の大変さは身をもって経験している最中ですが、その家族も大変もどかしい状況にいます。
移植については、
何もしてあげることができない
代わってあげられるのであれば
代わってあげたい
よく聞くようなセリフですが、どれも本当のことだと思います。
私も弟が補助人工心臓をつけて、家族で心臓移植を希望していた身として兄としてそう思いました。
私が今できること、やるべきこと
私に出来ることは限られています。
私が経験したこと、感じたこと、知ったことを発信することしかできません。
時に正しくないことを言っていたりもしますが、私は不器用なのでひたすら発信を続けることしかできません。
これが心臓移植を待っている今の自分にできる最大限のことだと思っています。
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