こんにちは、イシイサトルです。
僕は2015年6月から補助人工心臓体験記というブログを運営していますが、開設当初より「お問い合わせ」ページを設けています。
「お問い合わせ」では、同じような境遇にいらっしゃる方からのメッセージを受け付ける目的で設置しました。頂いたメッセージには出来る限りの誠意をもって返信させていただきました。
それらメッセージは個人情報やセンシティブな内容が含まれているので公開することはありません。
しかし、スパムやそれに類するメッセージについてはその限りではありません。
今回は僕が実際に遭遇したブラックなメッセージの中から海外移植に関するメッセージをお届けします。
甘い言葉に注意せよ
海外で臓器移植を受けられます
僕はそのようなメッセージと遭遇する機会が何度かありました。
以下に実際のメッセージ内容とスクリーンショットを掲載します。
はじめまして、〇〇と申します。
私は現在海外でブローカーをしている者です。
臓器ブローカーに関してはある程度はご存知上げていると思いますがご興味頂ければと思いご連絡させていただきました。
私のような存在は賛否両論がありますが、私自身は救える命があるのであれば人からなんと言われようとやり遂げるのが仕事だと思っております。
何はともあれまずはご連絡お待ちしております。
このような上手い話しは世の中にはありませんよ。
彼らの言い分はこうです。
困った人達に情報提供をしているだけ
「僕たちは臓器移植を待っている人に病院を紹介している」「良い行い」という言い分です。
過去の文献からも「移植手術を実施しているのはあくまで病院であって、我々には関係ありません」というのがブローカーのスタンスです。
つまり、お金をもらって紹介したら「はい、それまで」なんです。
とあるメッセージには「日本に帰ってからも安心」というようなフレーズも見かけましたが、そんなものは期待できませんよね。
日本に帰ってきてからの検査や免疫抑制剤の処方はどうされますか?
※この点に関しては詳しい方からコメントいただけることを願います。
日本人のドナーを紹介できます
「〇〇(海外)で日本人のドナーを紹介できますよ」というようなメッセージもありました。
詳しく調べた結果、日本におけるアンダーグラウンドな世界に辿りついてしまいました。(過激すぎてブログでは書くことができません)
どれもこれも、人の悩みにつけ入ったイスタンブール宣言に反するアウトロー的な方法です。
イスタンブール宣言を知らない方は、以下を読んでくださいね。
イスタンブール宣言は、移植の恩恵は、世界中の貧しく弱い立場にある人たちに危害をもた
出典元:DIGG 臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言
らす非倫理的行為や搾取的な行為に依存することなく、最大化され、公平に、それを必要と
する人々に分配されなければならないという、臓器提供や臓器移植の専門家と関連分野の
同士たちの決意を表明するものである。
イスタンブール宣言は、以上の目標を共有する専門家や政策立案者の倫理的な手引きとなることをも目的としている。このようにして、イスタンブール宣言は、医療界、各国保健機関、 そして、WHO、国際連合 、欧州評議会などの国際機関の、臓器提供や移植に関する倫理プログラム開発を支援し、臓器取引と移植ツーリズムを防止する努力を補完するものである。
2018 年版(日本語訳)
まとめ 日本で臓器移植を受けられる環境整備が大切
苦しい状況で助かりたい思うことは人間の本能です。
それが日本国内で叶う状況があるのであれば、誰も海外で臓器移植を受けようとは思わないでしょう。
日本で臓器移植が十分に受けられない現状があるからこそ海外に活路を見いだすのであって、その想い自体がいけないということではありません。
苦しい状況から抜け出したいだけなんです。
だからこそ、世界的に自国内で臓器移植が受けられる環境作りが求められるのです。
甘いメッセージに注意してください
アンダーグラウンドな輩は何も罠をしかけて移植待機者を待っているだけではありません。
移植待機者へ甘いメッセージを打ちまくって、僕たちを捕獲しようと動いていたりします。
臓器移植に限っては上手い話などありません。
移植待機者・ご家族は注意してください
移植待機を公表している皆さまにも形や方法を変えて接触してくる可能性があります。
ブログやSNSをされている方は十分に気を付けてくださいね。
もしメッセージを受けとったとしても返信しようとは思わず、記録を残して無視してください。
以下に僕が行っている記録方法(証拠の保全)を書いてみたので、よかったら参考にしてみてください。
証拠の保全
長い心臓移植待機生活では悪意を持って接してくる輩と出会うこともあります。
一番わかりやすい例がいわれのない誹謗中傷の書き込みやメッセージです。
言い返したくなる気持ちはわかりますが、そこはグッと堪えてください。
相手と同じ土俵に立ってはいけません。
もし、そのような書き込みやメッセージと遭遇してしまったら、あなたのやるべきことは反論ではなく証拠の保全です。
証拠を保全すべき理由
インターネットでは簡単にメッセージを書き込める反面、簡単に削除できてしまったりもします。
こちらが証拠を保全するまでに問題の書き込みが削除されたり、書き込みが修正されてしまう可能性もあります。
削除(修正)されたから「まぁいいか」と納得できるのならそれで良いのですが、その場合、発信者情報の開示請求や損害賠償請求を行うことも困難な状況になってきます。
その時は納得できても、その後に何度も繰り返し書き込みされることもあるので、都度証拠を保全することをおススメいたします。
具体的な記録方法
書き込まれたことが分かる状況を記録しておく必要があります。
その内容は大きく3つあります。
スクリーンショット・印刷
まずは誹謗中傷された事実を記録することが大切です。
PCやスマートフォンのスクリーンショット機能でも記録を残せますが、正しく理解していないと証拠としては不十分になってしまう可能性もあります。
例えば、SNSなどの場合は誹謗中傷そのものを記録するだけでなく、そこに至る流れが分かるように記録を残したいですね。
具体的にはスクロールできる範囲をすべて記録するということです。
URL
該当ページのURLも控えるようにしましょう。
スクリーンショットではURLが見切れてしまう場合があるので、その場合はメモ書きを残ておきたいですね。
自分が運営しているサイトであれば、書き込みを行われたログ(IPアドレスなど)も控えておきましょう。
日時
スクリーンショットを撮った日時も重要になります。
ファイルに日時が記録されていればよいのですが、URLと合わせてメモ書きを残しておきたいですね。
本当に困ったら
その場合はネット上の誹謗中傷に強い弁護士さんに相談しましょう。
僕がおススメする証拠の保全方法
僕のおすすめは「プリンターで印刷する」です。
印刷する時はヘッダーやフッターにURL、印刷日時が記録されるように設定しておきます。
また、そのような誹謗中傷に遭遇してしまった時の心情も書き残しておきたいですね。
僕はブログサイトを長く運営することで、このような知識を学ぶことができました。
今後はこの知識を知恵に変えて、皆さまに提供できればと思います。
怪しい渡航移植に関しては裁判沙汰になってます。
こちらの記事では腎臓移植ですが。。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/676850/
帰国後に都内の大学病院を受診しているようですが、
「臓器移植術後」って隠し通せるものなのかなぁと単純に気になったり、
あとはこの訴えているレシピエントはたぶん一般の方じゃないような気がするので、
いろいろと闇が深そうですね。。
また、私が知る海外渡航移植は、移植登録をしているまたは登録しようとしている施設の医師(ほとんど大学病院?)が
渡航に帯同し、帰国後はその施設でフォローをするようで、
移植後は移植手術した海外の病院へは定期的には行っていないようです。